ルイ・エラールからハンドエングレービング 総手彫り仕上げの「Gravée Main/ グラヴェ・マン」を限定発売~

進化を続ける「ルイ・エラール」の〈メティエ・ダール〉シリーズにおいて、Gravée Main(グラヴェ・マン)は新たな節目を刻みます。99 本限定で製作される本作は、ハンドエングレービングを全面に打ち出したユニークピース。ケースからベゼル、ラグ、リューズ、さらにはバックルに至るまで、金属部品のすべてが手作業により彫刻され、50 時間以上を要する厳格な工程を経て完成します。機械加工では決して再現できないのが、ハンドエングレービングならではの独自性です。ひとつの切削、ひとつの曲線、すべてが職人の手に委ねられ、同じものは二つと存在しません。

ひとりのアーティストとひとつのスチール
Gravée Mainは、腕元に宿る芸術です。伝統に力強さを与え、クラフトに個性を与える――数世紀にわたり培われた技法を「着用可能な芸術」として昇華させた、知る人ぞ知るコレクターズピースです。

 

ハンドエングレービング ― 深みの芸術
核となる要素:ステンレススチール製42mm ノワールモンケース
素材:スチール。硬度が高く、傷や変形に強いため、手彫りにおいて極めて難度の高い素材
工程:初めのスケッチから最終研磨まで、約50 時間を要する緻密な作業
成果:機械加工では到達できない、唯一無二の作品。同一の複製は不可能。ケース、ベゼル、ラグ、リューズ、バックルに至るまで、精緻な多段階の彫刻工程によって造形・装飾が施されます。
【注目すべき仕様】
限定数:99 本限定、すべてが完全な手彫りによるユニークピース
ケース:42mm、ステンレススチール製、約50 時間をかけた全面ハンドエングレービング

技法:ブルイン、ドライポイント、ハンドシェーディングを用いた伝統的な手彫り。ケース、ラグ、リューズ、ベゼル、バックルに至るまで彫刻され、同一のものは存在しません


デザイン:18 世紀のバロック様式による花のモチーフに着想
ダイアル:ブラックラッカーに光沢仕上げ、アントラサイトとブラック転写、ロジウム仕上げの洋梨型針


芸術への使命
2021 年以来、ルイ・エラールは〈メティエ・ダール〉の領域を拡張し続けています。グラン・フー エナメル、ギヨシェ、寄木細工、そしてまもなく発表される金線象嵌。Gravée Main は、その新たな章を開くものです。時計製造における最古の技のひとつ、ハンドエングレービングへのオマージュでもあります。
彫刻は時計よりも先に、金細工とともに誕生しました。18 世紀には懐中時計からコントワーズ時計に至るまで幅広く装飾され、同時期にバロック様式の花のモチーフが隆盛しました。Gravée Main は、その二つの伝統を融合させています。

 


すべてはデザインから始まる
アーティストはまずスケッチを描き、パターンを洗練させ、フリーハンドまたはステンシルを用いてデザインを転写します。ツールは入念に選定され、深さに応じて異なるブルインを使用。最初にドライポイントで表面を下書きし、その後、彫刻が始まります。線一本ごと、ミリ単位で刻み込み、時計の形状と輪郭に合わせて動きを調整していきます。

 

彫刻が終わると、ディテールや陰影、テクスチャーが手と目で加えられます。その後、ケースを洗浄・研磨し、コントラストと奥行きを際立たせます。最後に品質検査を行い、視覚的なバランスと構造的な強度を確認します。
ルイ・エラールのミニマルな設計は、数世紀にわたる装飾芸術のキャンバスへと変貌し、文字盤にまでその美意識は及びます。バロック調のクロックに着想を得て、ローマ数字と洋梨型のロジウム仕上げ針を組み合わせ、現代的に再解釈。意図的に抑制されたデザインの文字盤は、光沢あるブラックラッカー仕上げにアントラサイトとブラックの転写を施し、静謐な存在感を放ちます。

 


金属に生命を吹き込むアーティスト
Gravée Main の彫刻を手掛けるのは、ウクライナ出身の時計師でありアーティストのマクシム・シャヴラク。アンティーク時計を現代的なハイブリッドへと昇華させる作品で知られ、彼は自らの道具を駆使してスチールに新たな命を与えています。

「ケースの彫刻は単なる装飾ではありません。金属に言葉を与える手段なのです。1 年以上前に始まったデザイン上のやり取りが、やがて完全なクリエイティブ・パートナーシップへと発展しました。Gravée Main はその結晶です。すべては出会いから、対話から、そして共有されたビジョンの火花から始まりました。私は自分の取り組みをルイ・エラールに示しました。彼らは私の作品にある生の感覚と真実性を見出しました。単なる視覚的装飾としてではなく、時計全体を彫刻を中心に再構築したいと望んだのです。空間を与え、スチールそのものに語らせるために。」マクシム・シャヴラク


[マクシム・シャヴラク]
時計師。彫刻家。1976 年生
マクシム・シャヴラクはウクライナ生まれ、同国で修業を積んだ時計師でありアーティストです。卓越した手彫り技術で高く評価されており、古い懐中時計を蘇らせ、唯一無二のハイブリッド作品へと昇華させることからその道を歩み始めました。彼の作品を特徴づけるのは、稀有な忍耐力、感情を帯びた精緻さ、そして伝統的クラフツマンシップへの深い敬意です。彼が手掛けるケースはすべてウクライナで製作され、静謐でありながら力強い、文化的レジリエンスと芸術的再生へのオマージュとなっています。スチールは記憶となり、クラフトは抵抗へと姿を変える。自国が最大の試練に直面するこの時代において、マクシムの作品は装飾を超え、アイデンティティ、尊厳、そして希望のメッセージを金属に刻み込んでいるのです。


メティエ・ダールを、より身近に
Gravée Main を通じ、ルイ・エラールは、これまで、メティエダールコレクションとして、グランフー・エナメル、寄木細工、ギヨシェ彫りを紹介してきました。今回、新たにはンドエングレービングを追加致します。これらの伝統的で芸術性の高い職人技は、手の届かない超高額なタイムピースの領域に留まりがちです。しかしルイ・エラールは、これらの素晴らしい伝統的な技術を少しでも身近で手の届きやすい芸術となるよう、架け橋となりたいと尽力しています。

 

この美しい芸術的なタイムピースは、99 本のみの世界限定モデルです。価格は、¥1,397,000(税込)です。
2025 年8 月下旬より全国の厳選された正規時計専門店にて発売されます。


【仕様】
ルイ・エラール グラヴェ・マン
Gravée Main
コレクション: ノワールモン メティエダール
品番: LE34237GA82.BVAG170
価格: ¥1,397,000(税込)
発売: 2025 年8 月下旬予定
限定数: 世界限定99 本

ムーブメント:Sellita SW261-1 キャリバー(自動巻き)
・ムーブメントサイズ:11 ½’’’、直径25.60 mm/高さ5.60mm
・31 石
・振動数28,800 回/時(4Hz)
・ブラックラッカー仕上げのルイ・エラールシンボルをあしらった特製スケルトンローター
・パワーリザーブ約38 時間
・スモールセコンド(6 時位置)
・機能: 時・分表示、スモールセコンド(6 時位置)
ケース: ポリッシュ仕上げステンレススチール製
・全面手彫り装飾
・ケースサイズ:直径42 mm/厚さ12.25 mm
・ラグ幅22 mm/ラグ間距離49.90mm
・3 パーツ構造
・両面反射防止加工を施したドーム型サファイアクリスタル
・シースルーバック
・5 気圧(50 m / 165 ft)防水
・手彫りフルーテッドクラウン
ダイアル: ブラックポリッシュラッカー
・光沢のあるアントラサイト&ブラック転写針
・ロジウム仕上げ 洋梨型針
ストラップ: ブラック グレインカーフレザー、同色ステッチ
・ブラックカーフレザー(裏)
・ポリッシュ仕上げステンレス
・スチール製ピンバックル
・クイックストラップチェンジシステム


【お問い合わせ】
大沢商会
TEL: 03-3527-2682

 

[ルイ・エラール]
時計製造の聖地であるジュラ山脈に拠点を置くルイ エラール(Louis Erard)は、1929 年にルイ・エラール氏により設立され、スイスの機械式技術と伝統を大切に体現するブランドです。ルイ・エラールは、ラグジュアリー、永遠性、そしてエレガンスを融合した機械式時計コレクションを展開し、象徴的なレギュレーターで知られています。今日、マニュエル・エムシュのリーダーシップのもと、ブランドの歴史や時計製造の伝統を継承、尊重し、現代的に再解釈しながら進化しています。メティエダール(伝統工芸)をモダンに昇華し、また、様々な分野とのコラボレーションやノウハウの交流を通じて表現の領域を広げています。ルイ・エラールは、大衆向けのブランドとは異なる、コレクタブルな道を歩み続けており、高級時計製造にインスパイアを受けながら、独自のポジションを築いていきます。

レイモンド ウェイルがトッカータ ヘリテージを発売

時を奏でる優雅な旋律・トッカータコレクションの新シリーズ、柔らかなオーバルケースの手巻き2針モデル


スイス高級時計ブランド RAYMOND WEIL(レイモンド ウェイル)が、トッカータコレクションの新シリーズとして、トッカータ ヘリテージのファーストモデルを11月21日(金)に発売いたします。本作では、上品な趣を備えた手巻きムーブメント搭載の2針デザインを採用。創業50周年を目前に控え、ブランドの原点である伝統・革新・音楽性をあらためて見つめ直し、古典的な魅力と現代的な洗練が響き合う「時の旋律」として、時計コピー 代引きの世代を超えて愛される新たなトッカータを提案いたします。

トッカータコレクションについて
トッカータは、演奏者の技巧を華やかに披露する楽曲を意味する音楽用語です。その名を冠したコレクションは、2014年の誕生以来、シンプルでタイムレスなデザインと優れた実用性で世界中のファンに愛されてきました。
新たなトッカータ ヘリテージは、確立されたエレガンスを受け継ぎつつ、現代的な感性とクラフツマンシップを融合。丸みを帯びたオーバルケースや光を受けて表情を変えるサンレイダイアルなど、ディテールのひとつひとつに職人技と音楽的美意識が息づいています。

≪特徴≫
手巻きムーブメントがもたらす温かみ
機械式の温もりを存分に楽しめる手巻きムーブメントを搭載。ゼンマイを自ら巻き上げる感触や、シースルーバックから見える精緻なムーブメントの動きは、所有する喜びを高め、時計と持ち主の一体感を生み出します。さらに、伝統的なブルースティール製ネジを採用することで、上質なディテールがヴィンテージウォッチの趣を一層際立たせます。手巻きならではの鼓動感は、クラシックなオーバルケースのデザインと相まって、より深いヴィンテージの趣を手元に感じさせます。

シンプルで洗練された2針デザイン
時・分のみを表示する2針デザインを採用。装飾を削ぎ落としたミニマルな構成は、クラシックなオーバルケースとの調和を生み出し、落ち着いた上品な印象を手元に与えます。ポリッシュ仕上げのアプライドインデックスと、極限まで詰められたダイアルと針とのクリアランスにより、時計としての視認性を高めています。

オーバルケースが描くクラシックなフォルム
一般的なラウンド型とは異なるオーバル(楕円)型のステンレススティールケースを採用。時計市場でも比較的珍しい形状で、クラシックな印象を保ちながら手元に独特の存在感を与えます。長辺と短辺の比率が絶妙に計算された薄型フォルムと緩やかなラグのカーブにより、ヴィンテージウォッチのような柔らかい印象を持たせつつ、手首に沿う快適な装着感を実現しています。ケースはすべてポリッシュ仕上げで、光を受けると柔らかく輝き、上質感を際立たせます。

サンレイ仕上げのダイアル
ダイアルにはサンレイ仕上げを施し、光の角度によって輝きと奥行きが変化する美しい表情を生み出します。カラーは、温かみのあるコッパーが手元に華やかで上品な印象を与え、落ち着いたオールドシルバーはクラシックで穏やかな雰囲気を演出します。

深みのあるブルーは、現代的な洗練と知的な印象を併せ持ち、どの色もサンレイ仕上げの光の反射によって表情が変わり、日常の光の下でも異なる印象を楽しめます。それぞれのカラーがヴィンテージウォッチを思わせる柔らかなトーンで、世代を超えて愛されるデザインです。

【仕様】
トッカータ ヘリテージ
品番(画像左より) :2280-PC5-80001(コッパー)/2280-STC-64001(オールドシルバー)/2280-STC-50001(ブルー)/2280-ST-50001(ブルー)
税込価格(画像順に) :297,000円/275,000円/275,000円/297,000円

ムーブメント:キャリバー :RW4100(SW210-1・手巻き)
・機能 :時・分表示
・石数 :18石
・振動数 :28,800振動/時
・パワーリザーブ :約45時間
ケース:ステンレススティール
・ケースサイズ :33mm×38mm・厚さ6.95mm
・風防 :サファイアクリスタル(両面無反射コーティング)
・ケースバック :シースルーバック
・防水性 :3気圧/30m
・ラグ幅 :17mm
ストラップ:カーフレザー/ステンレススティール
・バックル種類 :ピンバックル/両開きDバックル
・バックル素材 :ステンレススティール

 

[レイモンド ウェイル]
スイス・ジュネーブの独立系時計ブランド。1976年、クオーツショックで危機に陥ったスイスの伝統的な機械式時計産業を再興すべく、時計職人レイモンド・ウェイルが創業。音楽一家による家族経営を貫き、現在は3代目のエリー・ベルンハイムがCEOを務めます。「ミュージック&アート」をコンセプトに、高品質の時計を手に届く価格で提供。代表的なコレクションは、フリーランサー、ミレジム、マエストロなど。ザ・ビートルズ、ボブ・マーリー、ジャン=ミシェル・バスキアといった、世界的アーティストとパートナーシップを締結しています。2023年11月に開催されたジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ GPHG)にて、ミレジムがチャレンジウォッチ賞を受賞いたしました。世界中の時計愛好家が最も注目している時計ブランドの一つであり、2026年には創業50周年の節目を迎えます。

シチズンから ふたつの『エコ‧ドライブワン』限定モデル発売~

圧倒的に薄くそして美しい、ふたつの『エコ‧ドライブワン』限定モデル

わずか1mm厚のムーブメントを内包する『エコ・ドライブ ワン』から、クラシカルな配⾊とモダンなディテールを兼ね備えた ふたつの限定モデルが 12月4⽇(木)に発売されました。

 

 

❶クラシックでモダンなホワイトダイヤルのスーパーコピー時計特定店限定モデル
艶消し仕上げのホワイトダイヤルと艶やかな漆黒のスモールセコンドが織りなす、レトロなコントラスト。
ミニマルにまとめたゴールドカラーのインデックスと針が、クラシカルでエレガントな雰囲気。

 

 

【概要】
エコ‧ドライブワン
品番: AQ5010-01A
価格: 363,000円(税抜価格 330,000円)
世界限定:160本
特定店限定モデル:シチズンフラッグシップストア、シチズンプレミアムドアーズ、シチズンコンセプトショップでの販売


ケース:ステンレス(デュラテクトプラチナ)
・ケース径: 36.6mm /厚み: 4.5mm(設計値)
・裏ぶた:リミテッドエディションナンバー⼊
・⽇常生活用防⽔
バンド:ワニ⾰

 

 

 

❷アンバーイエローのクラシカルなケースに、ダークブルーの⽂字板をあわせた限定モデル
落ち着いた⾊合いの「アンバーイエロー」と、深く静かに沈むようなダークブルーの⽂字板が作り出す、ノスタルジックな雰囲気。

 

鏡⾯、艶消しと仕上げを使い分けた時分針は視認性が⾼く、上品な⾯持ち。


【概要】
エコ‧ドライブワン
品番: AQ5022-02L
価格: 363,000円(税抜価格 330,000円)
世界限定: 250本


ケース:ステンレス(デュラテクトアンバーイエロー)
・ケース径: 36.6mm/厚み: 4.5mm(設計値)
・⽇常生活用防⽔
バンド:ワニ⾰

 

 


【お問い合わせ】
シチズンお客様時計相談室
フリーダイヤル0120-78-4807
(受付時間9:30〜17:30祝⽇除く月〜⾦)

Hショップのヴィンテージウォッチスーパーコピー時計最新情報はここで手に入る。

5つの新しいヴィンテージウォッチが入荷した。以上、おわり。それではまた来週。まあ、実はまだ以前入荷したヴィンテージコレクションもしっかり残っている。新入荷のものから、以前から販売されているものまで、あなたの目に留まるものがあればうれしい。年始は時計ボックスを見直すのに最適な時期だ。もし、このページで気になるものがあれば、2023年にあなたのコレクションに加えたいヴィンテージウォッチを、遠慮なく教えて欲しい。

我々お気に入りの3本についての、逸話や個人的な見解、そして考察を読んでみて欲しい。

もしテーマがあるとすれば、今週のハイライトはバリューピックのカテゴリーに入るかもしれないが、あまり大きな声でいうと、時計のきまりが悪くなるかもしれないのでやめておこう。34mmケースのシンプルなオイスター パーペチュアル デイトは地味に見えるかもしれないが、リッチが語る例を見れば、なぜこの時計が見過ごせないロレックスであるかがわかるはずだ。サオリ・オオムラは、オメガのコンステレーションを紹介。この時計は、名前こそ目立たないものの、腕につけるとインパクトがある時計だ。最後に、オメガのスピードマスターが、少数だが熱心なファンに支えられている単なるカルトクラシックにとどまらない価値を持つ理由について、ショーン・イーガンの考察をお届け。

1970年代製 ロレックス オイスター パーペチュアル デイト Ref.1501

私はいつも小さな時計に引かれる。そう、私は比較的若い方で、“パネリスティ”のムーブメントに乗り遅れたのだ。もし興味がわいてたとしても、私の親友にはパネライ愛好家もいるので何の問題ない。大丈夫だ、断言しよう。44mm以上のものよりも、私は昔からずっと34mm以下のもののほうが快適に感じている。ラッキーなことに、このロレックスのRef.1501 オイスター パーペチュアル デイトはまさに34mmなのだ。世の中、本当におもしろい。

1970年代製 ロレックス オイスター パーペチュアル デイト Ref.1501
 真面目な話、このサイズと、このヴィンテージ感、そしてこのコンディションのものを自信をもって身につけるということは、それだけ真摯であるということなのだ。とはいえ、時計を身につけること、時計を楽しむことのすべてが、その時計を見た人がどう思うかに左右されるわけではない。あるコレクターにとっては、それが大きな関心事である一方、ほかのコレクターにとってはまったく重要ではないのだ。そんなことを気にする必要はなく、今回紹介する1501のような時計は、比較的地味なリファレンスの優れた例からしか得られない洗練さを存分に表現している。

1970年代製 ロレックス オイスター パーペチュアル デイト Ref.1501
 このヴィンテージOPは、控えめなデザインでありながら、手首の上で存在感を発揮する大きさだ。オイスターケースとブレスレットの輝きもさることながら、この時計は部屋のなかで注目を集めることはない。しかし、この時計が注目されるのは、よく吟味したときだ。もともとブラックだったダイヤルは、“トロピカル”な雰囲気に包まれ、その斑点は実に見事。さらに夜光塗料は、クリーミーなオフホワイトの色合いに変化している。繊細な変化を求めるなら、このヴィンテージウォッチがおすすめだ。詳細はこちらで確認して欲しい。
1952年製 オメガ コンステレーション Ref.2782-2SC

このような時計を見て、私はすぐに“あぁ、これだからいいヴィンテージ時計は好きなんだ”と思うのだ。現在、さまざまなコンステレーションが復刻されているが、どんなに頑張っても、現代の量産品では簡単には真似できない時計だ。ヴィンテージウォッチには、時間だけがもたらす不思議な魅力があるのだ。
 オメガの“コンステレーション”は、文字どおりダイヤルに星のモチーフを施した、ブランドの新しい輝きを放つモデルとして1952年に登場した。このコレクションはラグジュアリーなカテゴリーとして位置づけられ、ときには18Kイエローゴールドのケースやブレスレットで提供されることもしばしばあった。コンセプトは、外観はエレガントな美しさを持ち、内部には評価の高いクロノメータームーブメントを搭載することだった。ケースバックにはキュー天文台のエングレービングが施され、天文台へのオマージュと搭載するムーブメントの品質の高さを示している。第2次世界大戦の終結から7年後、社会はよりよい、より明るい未来を受け入れる準備が整っていたのだ。

1952年製 オメガ コンステレーション Ref.2782-2SC
 この時計をどう見るかにもよるが、このコンステレーションはやや装飾過多のようにも見えるが、私はそれほどでもないと思う。この時計をおもしろくするのに十分な個性がありながら、過剰な演出はしていないといえよう。まず、スタイリッシュな細長いラグが、腕の上でこの時計に存在感を与えている。
 そして、ダイヤルの話をしよう。私はヴィンテージのブラックダイヤルが好きだが、このダイヤルはまさしくその条件を満たしている。現代の時計ではなかなか再現できないからこそ、現代の時計にはない柔らかな質感があるのだ。このような特別な存在になるためには、時間を経なければならない。ややドーム型のスタイルは、ミニッツマーカーをダイヤルの高い位置に意図的に配置することで、時計にさらなる奥行きを与えている。太いアプライドマーカーから12時位置のオメガロゴまで、ゴールドトーンのディテールが見事に熟成され、さまざまな色合いのゴールドがヴィンテージブラックダイヤルに映える。そして、これらの要素すべてをまとめているのが、ギフトボックスの上を飾るゴールドのリボンのようなクロスヘアモチーフだ。

1952年製 オメガ コンステレーション Ref.2782-2SC
 今も昔も私のように、現代の時計が持つカッチリとした正確さが好きな人もいるだろう。しかし、ヴィンテージウォッチには、時を経て個性的になっていくからこそ、得られる説得力がある。私にとっては、“全体は部分の総和に勝る”ということなのだ。この時計は、温かみがあって、魅力的で、多少の不完全さがあっても、少し人間味があるように感じられる。人によっては、ただの古い時計に見えるかもしれないが、本当にヴィンテージウォッチが好きな人なら、直感的に感じられるはずだ。そんなわけで、このシンプルなオメガのコンステレーションを今週の1本に選んだ。
1990年代製 オメガ スピードマスター リデュースド シューマッハ カートエディション Ref.3510.80.00

ミハエル・シューマッハといえば、多くの時計がその名を刻んでいる。彼は長年ステアリングを握り続けた、伝説的なレーシングカードライバーのひとりであるのだから当然だ。そのため、“シューマッハ”と呼ばれるスピードマスター リデュースドケースを持った腕時計の数々をリストアップすることができるほどだ。多くの人がオメガのレーシングウォッチというスタイルを知るきっかけになったのも彼のおかげで、彼には計り知れないくらいの魅力があることを知っている。1988年に発売されたこのモデルは、96年にフェラーリチームでの彼の功績を称えたもので、彼の名前を持った赤と黄色の2色の限定モデルが発売されるまで、最優秀レーサーとのつながりを持つことはなかった。そしてこの年、3本目のカラフルなスピードマスターも発表された。ブルーダイヤルの6時位置にCARTのレーシングロゴを配した、オメガ スピードマスター オートマティック カートレーシングだ。この3本は、すべて同時期に同じイベントで、ミハエル・シューマッハのカートレース場で発表された。赤と黄色のモデルはブランドによってミハエル・シューマッハのものであるとされているが、青のモデルをシューマッハのスピードマスターと呼ぶブランドからの公式情報は見当たらない。

1990年代製 オメガ スピードマスター リデュースド シューマッハ カートエディション Ref.3510.80.00
 この時計にまつわるレースの歴史は、まだまだある。2016年にさかのぼるが、我々はこの時計のあるセール情報をこの記事で取り上げた。 1997年のクリスマスにポール・ニューマン、そう、あのポール・ニューマンが、彼とカール・ハースのレーシングチームに贈るために、この時計を大量に注文したことが判明したのだ。贈られた時計には、すべてチーム名と年号が刻印されていた。この時計が何本注文されたかは確認されていないが、いずれは入荷する可能性もあるので、注目しておいて欲しい。本品はそのような実績のあるものではないが、非常によく似たものをこちらで見ることができる。

1990年代製 オメガ スピードマスター リデュースド シューマッハ カートエディション Ref.3510.80.00
ご質問はメール、またはコメントでお寄せください。

タグ・ホイヤーとヴァルカンが発表したそれぞれのアーカイブにインスピレーションを得た作品など、

5つの“新しい”ヴィンテージウォッチのうち、今回はヴィンテージチームが選んだものを紹介しよう。リッチ・フォードンにサオリ・オオムラ、ショーン・イーガンがそれぞれ、深紅の文字盤を持つ1980年代製のカルティエ サントス、ブライトリング スーパーオーシャン、そしてファンキーなサーチナ レガッタタイマーの全貌をレポートする。

1980年代製 カルティエ サントス ガルベ Ref.2961
 つい最近まで、ヴィンテージ カルティエ界隈には変わったルールがあった。古くからのコレクターにとって“真の”ヴィンテージ カルティエとは、今回紹介する80年代のサントスのようなモデルではなかったのだ。1970年代初頭以前のモデルを指し、特にカルティエ ロンドンから発売された腕時計こそが脚光を浴びていた。確かにこの時期、カルティエはロンドン、パリ、ニューヨークの3店舗で腕時計を展開していた。しかしその結果として、コレクションとしてのユニークさはそれ以前のペブル、サントレ、クラッシュよりも増したのではないかと私は考えている。

1980年代製 カルティエ サントス ガルベ Ref.2961
サントスほど、カルティエにとって歴史的に重要なモデルはない(それこそ、タンクですらサントスには及ばない)。1904年に誕生したサントス-デュモンは、1911年にアルベルト・サントス=デュモン以外の顧客からも要望があったことから初めて量産、シリーズ化された腕時計として公式に認められている。その6年後か8年後か、人によって違うかもしれないが、1919年に最初のタンクが“発表”されたということになっている。サントスが作られた年にかかわらず、同モデルは歴史的な時計である。この事実は、どんなに鼻持ちならないヴィンテージコレクターでも否定できないだろう。
カルティエ サントス ガルベ Ref.2961は名実ともに、入手困難な時計でもなければ、私にとって本当に興味深いモデルでもない。もちろん、カルティエのなかでもお買い得なモデルを探しているなら、ツートンカラーの80年代製サントスは悪くない選択だ。しかし正直なところ、私たちの耳を驚かせるようなものでもないだろう。このサントスを特別な存在としているのは、ご覧のとおりの赤い文字盤だ。確かではないが、この文字盤と針の組み合わせは1979年のサントス誕生75周年を記念して発売されたものだという記述が見られる。しかしアニバーサリーウォッチであろうとなかろうと、ラッカー仕上げの深いバーガンディカラーダイヤルはメタルケースに映える実に見事な仕上がりだ。

1980年代製 カルティエ サントス ガルベ Ref.2961
ケースの堅牢さに加え、文字盤と針にいたるまで完璧な仕上げが施されており、このサントスのコンディションは本当に素晴らしい。そして何より、この時計はHODINKEEの時計職人によって完全に整備されている。HODINKEE Shopで確認して欲しい。
1966年製 ブライトリング スーパーオーシャン Ref.2005
By Saori Omura
ブライトリングは1940年代にクロノマットシリーズで、その後1950年代には今や象徴的な存在となっているナビタイマーで空を制した。そしてナビタイマーの発表と並行し、ブライトリングはもうひとつの大きなテーマである“海”に飛び込んだのだ。1950年代にはさまざまな時計メーカーがダイバーズウォッチ市場に参入し、急激な盛り上がりを見せ始めた。もちろん、それにはロレックス サブマリーナー、オメガ シーマスター、ブランパン フィフティ ファゾムス、ジャガー・ルクルト ディープシー アラームなどのビッグネームが含まれる。また、EPSA(エルヴィン・ピケレス S.A.)社が開発した防水ケースの改良により、エニカなど多くの中小時計メーカーがその恩恵を受けるようになった。この波に乗り、ブライトリングは1957年に初のオフィシャルダイバーズウォッチ、スーパーオーシャン(クロノグラフのRef.807と時間表示のみのRef.1004)を製造した。

1966年製 ブライトリング スーパーオーシャン Ref.2005
スーパーオーシャンの魅力は、200m /600ft防水の本格的なダイバーズウォッチであることにとどまらない。同モデルは、当時の市場に溢れ始めたほかのダイバーズウォッチと一線を画する鋭いデザインセンスを誇っていた。クールでありながら、同時に機能的。大げさなインデックスや針などのデザインからは、どこかユーモラスさも感じられるようだ。夜光は水中での視認性を高めるだけでなく、大振りなインデックス上に配することで、黒い文字盤のなかでその存在感を際立てている。
今日紹介するRef.2005は1964年に発表されたもので、先代のRef.807の自動巻きバージョンとなる。42mm前後のSS製ケースに収められた、大きくも大胆なモデルだ。黒と白を基調とした印象的なデザインと、クリームカラーに変色したパティーナが、遠くからも目を引く。最も興味深いのは“スローモーション"クロノグラフ針だ。パッと見ただけでは、先端に大きな四角い夜光を持つ普通のクロノグラフ針にしか思えない。しかし、ひとたびクロノグラフをスタートさせると、すぐに何かがおかしいことに気がつくだろう。実はこの針、60秒ではなく60分で1周する“スロー”クロノグラフ針なのである。これにより、ダイバーは水中での経過時間を簡単に読み取ることができる。しかし、この一見素晴らしいアイデアには注意点もあった。動きがゆっくりであるため、クロノグラフ針が動いているかどうかを判断しにくかったのだ。この問題を解決するべく、ブライトリングは6時位置に窓を追加した。黄色の丸印はクロノグラフが作動中、黄色の半丸印はクロノグラフが一時停止中、黒色の丸印はクロノグラフが解除されていることを意味する。

1966年製 ブライトリング スーパーオーシャン Ref.2005
この時計が水中で最高のパフォーマンスを発揮できるように設計され、何度もテストされたうえで、本格的なダイバーズウォッチとして発売されたことは間違いない。しかし、私がこの時計でいちばん気に入っているのは、頑丈なツールウォッチとされつつも、同時にエレガントで文句のつけようがない魅力を放っている点だ。探検にでも出かけるように、私たちは常に万全の準備を心がけたいもの(あるいはそうすべき)だが、そのときこの時計を巻かない理由はないだろう。このブライトリングは、ここで手に入れよう。
1970年代製 サーチナ クロノリンピック Ref.8701-504
By Sean Egan
サーチナには長く興味深い歴史があり、私の友人で元ルームメイトのローガン・ベイカーがそのすべてをここで見事に解説してくれている。この驚愕の物語を持つブランドについてもっと知りたければ草の根を分けるように掘り下げることもできるし、それは私たちHODINKEEが、まさにしようとしていることだ。今回取り上げるのは、このブランドのクロノグラフシリーズであるクロノリンピックだ。60年代後半に初出となったクロノリンピックは手巻きキャリバーを搭載しており、70年代後半には自動巻きに電池式、そしてデジタルモジュールへと移行していった。クロノリンピック登場初期、サーチナは2回のエベレスト遠征にいくつかのモデルを同行させており、これはハンス・ウィルスドルフのやり方を模倣したようにも見えた。模倣かどうかはさておき、サーチナはクロノリンピックの提供者は間違えなかったようだ。提供者のひとり、3レジスターの逆パンダモデルを受け取った彼の名は三浦雄一郎という。この冒険家は世界一高い山に登っただけでなく、スキーで下山することを決意し、2000mを2分30秒で滑り抜けたという。彼ならもっと先まで行くことができただろうが、途中、氷の塊にぶつかって転倒してしまった。報道では彼のサーチナのは助かったということだが、私はその時計自体を見たことがない(この遠征についてもっと知りたいなら、アカデミー賞受賞のドキュメンタリー映画『エベレストを滑った男(原題:The Man Who Skied Down Everest)』を見て欲しい)。

1970年代製 サーチナ クロノリンピック Ref.8701-504
今日紹介する時計は世界一高い山を滑り降りた時計ほど単純ではないが、それを気にする必要はないだろう。実は、これは私がこれまで見たなかで最も好きな文字盤のひとつだ。70年代的な色使いと放射状のインデックスを見ると、ボートに乗って『Brandy(You're a Fine Girl)』が聴きたくなる。このグルーヴィーかつグーフィー(ベタベタ)な文字盤は特大のSSケースに収められており、中央にはクロノグラフの分・秒表示を備えたバルジュー Cal.728を搭載。1971年に発表されたこのモデルは、1972年のミュンヘンオリンピックに向けて作られたもののようだ。同スポーツイベントとの公式な関連はないものの、イベントを取り巻く熱気に乗じようとしたのだろうと想像される。文字盤上で5分、10分、15分を強調していることについては、レガッタレース用と考えれば適切なデザインだ。この時計にまつわる私の仮説につけ加えるならば、その年には6つの異なるヨットレースが開催されており、いずれもかなり変わったネーミングだった(少し眉唾だが、ドラゴンミックスはその一例だ)。この時計は、登山時の記録、レース前の計測、レコードを鑑賞するときなど、シーンを問わず活躍してくれる。ぜひチェックして欲しい。