良い時計は買えますか?

良い時計は買えますか?

ティソからパテックフィリップまで、時計は必需品ではないので、お金に見合う価値はありません。 しかし、時計を買って遊ぶとなると、コストパフォーマンスについて語らないわけにはいきません。何しろ、さまざまな時計のブランド、技術構成、価値、価格を前にすると、いつも葛藤があるのですから。

 

ミドコマンダーグラディエントトランスルーセント

これまで、市場にある主要な時計ブランドのほとんどに触れてきましたが、スウォッチグループは「時計作りの最高峰」であると感じています。 時計製造」というのは、スウォッチ・グループが時計製造の最新技術を、トップから最も手頃な価格のものまで、あらゆるレベルの時計製造に大規模に利用できるようにすることを意味します。 ティソやロンジンでも、他の時計メーカーグループには難しい、非常に高度な技術的構成を持っています。 ティソやロンジンの話題はこれまでにもたくさん出てきましたが、今日はもうひとつのスウォッチグループの「バリューフォーマン」の王者、ミド、特にこのミドコマンダーグラディエントトランスルーセントについてお話したいと思います。

 

 

ミドコマンダーグラディエントトランスルーセント

スウォッチグループのエントリーモデルの中でも、ミドはデザイン性を重視し、基本的にはティソとロンジンの中間の価格帯、通称「文士」と呼ばれるモデルです。 ミドコマンダーグラディエントトランスルーセントは、ミドがデザインに力を注いでいることがよくわかる。 半透明のグラデーションダイヤルは、ここ数年流行しているクールなスタイルでありながら派手になりすぎず、同時に「長所を生かし、短所を避ける」役割を担っているのです。

 

Mido Commander Gradient Translucent」は、アクリルガラスを使用し、文字板の外周を黒く塗りつぶしたものです。

Mido Commander Gradient Translucent」は、文字板の中心に透明なアクリルを使用し、外側のリングを黒く塗ったものです。 つまり、サファイアクリスタルの下の文字盤にアクリルガラスを使用することで、ムーブメントの前面を直接見ることができ、時計の前面に「深み」と「メカっぽさ」をプラスしているのです。 透明なグラデーションのアクリルデザインはとても巧妙で、ムーブメントの前面とカレンダーリングが隠れているように見え、とてもクールな印象です。 1000ドルという価格帯では、ムーブメントの研磨に限界があるため、リュートを半分隠すことで最高の効果を発揮するのです。

 

半透明のアクリルダイヤルからは、ムーブメントの前面を見ることができます。

 

文字盤はスモークブラックですが、カレンダーの視認性は高く、見やすいです。

インナーリングには傾斜をつけ、インデックスを刻印し、サーキュラーブラッシュ仕上げを施しています。 アクリルガラスに立体的なアワーマーカーを搭載しています。 アワーマーカーには複数のファセットがあり、反射しやすいように複雑な形状になっています。また、アワーマーカーと時計の針の両方にオレンジ色のルミナスアワーマークを採用しています。 オレンジは、ミドのシグネチャーカラーです。 文字盤の3時位置にあるカレンダー窓は、白地に黒で、半透明の文字盤の中ではっきりと目を引くデザインになっています。 このミドコマンダーの半透明なデザインは、1,000メートル級の価格帯のエントリーモデルで際立っています。

 

アクリルガラスに取り付けられた立体的なアワーマーカーをこの角度から見ることができます。 時計のインナーベゼルは傾いています。

元はミドーのフォーマルコレクションであるコマンダー。 グラデーション半透明のこちらは、コマンダーの中では数少ないスポーティなデザインです(あくまでスタイルがスポーティなだけで、本来はフォーマルウェアで50m防水であることにご注目ください)。 PVDスティール製ケースにオレンジのカラーリングを施したブラックプレート仕様で、スポーティな印象をさらに高めています。 ケースはコマンダーと同様、細いベゼルと上から下に引き締まったケース形状で、正面から見るとベゼルの下にリューズが「隠れる」ようになっています。 そのメリットのひとつは、クラウンがたたかれる可能性が低くなることです。 例えば、私が持っていたロレックスは、ノックされてリューズが少し変形していましたが、これは時計の価値に影響を与えるもので、プレイヤーは注意すべき点です。

 

Mido Commander Gradient Translucentは、PVDブラックメッキケースを採用し、ケースは上から下へ引き締めるタイプです。

このコマンダー・トランスルーセントは、スチールケースを黒くしているため、黒くするとレザー感がなく、ノックすると底のスチールが露出してしまうと感じるプレイヤーもいるかもしれません。 現状では、PVD黒メッキだろうがDLC黒メッキだろうが、どんな加工をしてもノックすると下層が見えてしまうのは、どの時計も現状では解決できない問題で、それを解決するには黒いセラミックケースを付けるしかないが、セラミックケースを付けると一般価格が上がってしまうのである。 Midoのエントリーウォッチでは、数千円レベルでは、確かにセラミックケースを使うことはできません。 ですから、メッキが気になる方は、半透明のピュアスチール仕様のコマンダーを購入すればいいのですが、個人的にはやはり黒メッキ仕様がお得だと思います。

 

ミドコマンダーグラディエントトランスルーセントは、クールでありながら派手すぎないのが特徴です。

Commander Translucentは、スウォッチ・グループ内で共有されている80時間駆動の自動巻きムーブメントMido 80、内部モデルETAC07.611を搭載し、従来のETA 2824、2892の倍の80時間のパワーを備えています。 これに加えて、キャリバー80には、振動数21,600回/時(オリジナルの2824と2892の28,800回から、動力時間を長くするために21,600回に減少)の無加重微調整バランスホイールが搭載されています。 キャリバー80は、レギュラーバージョンに加え、クロノメーターやシリコン製ヒゲゼンマイを採用したバージョンもあり、1000ドルクラスで最も優れたオールラウンド・ムーブメントの一つとなっています。 価格的な要因から、ミドが使用するキャリバー80は、ローターにジュネーブ・ストライプの装飾を施し、その他のブリッジはサンドブラスト仕上げと、比較的限定されたポリッシュ仕上げとなっています。

 

Mido Commander Gradient Translucentは、自動巻きムーブメント「Mido 80」を採用しています。

このコマンダー・トランスルーセントというモデルは、シリコン製ヒゲゼンマイやクロノメーター認定を採用していないが、ここでもうひとつ言っておきたいのは、ティソやミドーなどスウォッチグループのエントリーウォッチが、シリコン製ヒゲゼンマイやクロノメーター認定版を持つのは、一般価格を比較的安く抑えられるからだということだ。 一方では、生産量が多くコストを共有できること、他方では、シリコンヘアスプリングを使用することで時計の計時性能を高め、クロノメーター認定試験に送られるムーブメントは合格率が非常に高く、不合格時の再加工のコストを抑えることができることなどが理由である。 Midoは、コマンダー、ヘルムスマン、パイロットウォッチダイバー、ベレンセリの様々なコレクションにクロノメーター、シリコンヘアスプリング仕様があります。

 

ムーブメント オートマティック トゥールビヨン、ジュネーブ・ストライプ装飾。

 

キャリバー80ショックアブソーバーとヒゲゼンマイ。

オレンジのカラーコーディネートで、レザーストラップにはフォールディング・クラスプを採用。 オレンジ色の装飾が施されたストラップ。 ストラップの生ラグ(ストラップを取り付ける小さな金属の棒)にクイックリリーストグルがあり、トグル1つでストラップが外れるようになっています。

 

このオレンジ色のバージョンは、レザーストラップとフォールディング・クラスプを採用しています。

コマンダーは半透明で黒とオレンジ、価格は7,700円と、数千円とは思えないデザインで、価格も7,000円と非常に魅力的です。